飲食店にホームページは必要?グルメサイトだけでは足りない3つの理由

グルメサイトには、新規のお客様に見つけてもらう力、口コミ、予約機能という確かな強みがあります。それでも自社ホームページが必要な理由は3つです。

1. 掲載の条件を自分で決められない

掲載順、表示される情報の枠、プランの内容は運営会社が決めます。無料掲載では載せられる情報に限りがあり、有料プランは費用が続きます。掲載料の仕組みは「食べログ・ぐるなびの掲載料の仕組み」で解説しています。

2. 「貸切」「テイクアウト」「個室」の検索を取りこぼす

お客様の検索は「〇〇駅 居酒屋」だけではありません。「〇〇駅 貸切 20人」「〇〇市 テイクアウト 弁当」「〇〇 個室 子連れ」のように、目的を足した検索は、グルメサイトの店舗ページでは拾いにくい言葉です。自社サイトなら、目的ごとにページを作って受け止められます。

3. 「公式の情報」として信頼される

営業時間の変更、臨時休業、季節メニュー、アレルギー対応などは、お客様が「公式サイトで確認したい」情報です。グルメサイトの情報が古いまま残っていると、来店してから「閉まっていた」というトラブルにもつながります。

飲食店のホームページに必要なページと書く内容

ページ数より、「来店前に知りたいことが全部ある」状態が大切です。ページごとに、必ず入れる情報とあると良い情報を整理しました。

ページ 必ず入れる情報 あると良い情報
トップ 店名、ジャンル、最寄り駅、営業時間、電話・予約ボタン 看板メニューの写真、お知らせ
メニュー 料理名・税込価格・写真、コースの内容と人数 アレルゲン表示、おすすめの組み合わせ
アクセス 住所、最寄り駅からの道順と時間、駐車場の有無 入口の写真、目印、近隣のコインパーキング
営業時間 営業時間、ラストオーダー、定休日、臨時休業 ランチ・ディナーの時間帯の違い
予約 電話、ネット予約、受付時間、予約できる人数 キャンセルポリシー、当日予約の可否
テイクアウト メニュー、注文方法、受け取り時間 予約注文の締め切り、容器代
貸切・宴会 人数の範囲、コース料金、飲み放題の有無 貸切の条件、設備(マイク・プロジェクター)
お店紹介 店主・スタッフ、こだわり、店内の雰囲気 産地や仕入れの話、お客様の声

アクセスは「迷わない」ことが最優先

初めての方は「たどり着けるか」を気にしています。地図の埋め込みだけでなく、駅の出口、道順、目印、入口の写真を載せます。車のお客様が多い地域では、駐車場の台数と近隣のコインパーキングの案内が来店の決め手になります。「〇〇の交差点を右折、△△の看板が目印」のように、運転中に思い出せる書き方が親切です。

営業時間は「いま合っているか」を月1回確認する

営業時間の間違いは、飲食店のホームページで最も損失が大きいミスです。ホームページ、Googleビジネスプロフィール、グルメサイトの3か所を、月1回まとめて確認する習慣を作ってください。

写真とメニューの見せ方

飲食店を選ぶ決め手は写真です。プロに頼まなくても、押さえるべき点を押さえればスマホで十分に伝わります。

撮るべき写真

  • 看板メニュー:湯気や照りが出る、できたてのタイミングで
  • 料理の全体と寄り:1品につき2枚。寄りは素材感が分かる距離で
  • 店内:カウンター、テーブル、個室、座敷。営業前の明るい時間に
  • 外観:昼と夜。看板が読める距離で
  • スタッフ:調理中や接客中の自然な姿

窓際の自然光で、真上または斜め45度から撮ると失敗が少なくなります。蛍光灯の下で撮ると色が黄色や青に寄るので、昼の営業前に撮りためておくのがおすすめです。

メニューは「画像だけ」にしない

メニュー表を写真やPDFで貼るだけだと、スマホで読みにくく、検索にも拾われません。料理名と価格は文字で書き、写真を添えます。価格は税込で、「時価」の品は目安の幅を書くと安心されます。アレルゲン(卵・乳・小麦など)の表示があると、家族連れや団体幹事に選ばれやすくなります。メニューページの構成は「メニュー・料金ページの作り方」で詳しく解説しています。

「地域名×ジャンル」で見つかる検索設計

飲食店を探す検索は、「地域名+ジャンル」に「目的語」が足されることが多いのが特徴です。この組み合わせに合わせてページを分けると、グルメサイトが拾いにくい検索を受け止められます。

ページタイトルの型

ページ タイトルの型(例)
トップ 〇〇駅の居酒屋|店名
貸切・宴会 貸切・宴会コース(10〜30名)|〇〇駅の居酒屋 店名
テイクアウト テイクアウト・お弁当|〇〇駅の居酒屋 店名
ランチ ランチメニュー|〇〇駅の居酒屋 店名
個室 個室のご案内(2〜8名)|〇〇駅の居酒屋 店名

足すべき「目的語」の例

  • 場面:宴会、歓送迎会、女子会、接待、記念日、子連れ
  • 設備:個室、座敷、テラス、駐車場、喫煙可
  • 時間帯:ランチ、モーニング、深夜、日曜営業
  • 提供形態:テイクアウト、デリバリー、ケータリング

すべてを作る必要はありません。自店の強みで、実際に電話で聞かれることの多い目的から1つずつページにしてください。地域によって「市名」「駅名」「エリア名」のどれで検索されやすいかは変わります。「地域別ガイド」で、お店の地域の考え方を確認できます。

Googleビジネスプロフィールとつなぐ

店名・住所・電話番号の表記を、ホームページとGoogleビジネスプロフィールで完全に揃え、プロフィールにホームページとメニューのURLを登録します。地図の検索と通常の検索の両方から見つかる状態が理想です。季節メニューや臨時休業のお知らせは、ホームページとプロフィールの投稿に同じ内容を載せれば手間が増えません。

グルメサイトと自社ホームページの役割分担

両方を持ったあとは、次のように役割を分けると、掲載料への依存を少しずつ下げられます。

  1. 新規のお客様はグルメサイトと地図で集める
  2. 来店時に、公式サイトとLINEを案内する(「次回のご予約はこちらからだと空きが見やすいです」)
  3. 常連・団体・テイクアウトの注文は、自社サイトとLINEで受ける
  4. 自社経由の予約が増えたら、グルメサイトのプランを見直す

大切なのは、グルメサイトをやめることではなく、掲載をやめても来店が続く状態を作ることです。テイクアウトの注文導線は「テイクアウト・デリバリーの集客方法」で、新規とリピーターの全体像は「飲食店の集客方法」で解説しています。

作り方と費用の考え方

作り方は、自作(作成ツール・WordPress)と制作会社への依頼(買い切り型・月額型)に分かれます。飲食店の場合、メニューの更新頻度が高いため、「自分で、または頼めばすぐに更新できるか」が選ぶときの決め手です。

費用は、ページ数・デザインの自由度・写真撮影の有無・予約やテイクアウト注文のシステムの有無で数十万円単位で変わります。料理写真とメニュー表を自分で用意すれば、その分は抑えられます。比較の詳細は「店舗のホームページの作り方」を参考にしてください。

よくある質問

Instagramとグルメサイトがあれば、ホームページは不要ですか?

Instagramは「知ってもらう」、グルメサイトは「比較される」場所です。営業時間・メニュー・貸切条件をまとめて確認できる公式の場所は別に必要で、「地域名×目的」の検索を受け止められるのも自社サイトだけです。

メニューはPDFを載せるだけではダメですか?

スマホで読みにくく、検索にも拾われにくいため、料理名と価格は文字で書き、写真を添えてください。PDFは補助として置く分には構いません。

予約はホームページで受けられますか?

外部の予約システムの埋め込みや、LINEでの予約受付で可能です。電話予約が多い業態なら、タップで発信できる電話ボタンをスマホ画面の下に固定するだけでも効果があります。

ページは何ページ必要ですか?

トップ・メニュー・アクセス・営業時間と予約・お店紹介の5ページが基本です。貸切・テイクアウト・ランチなど、自店の強みに合わせて1ページずつ足していきます。

まとめ

  • 飲食店のホームページは、グルメサイトの代わりではなく「決めた人の最終確認」と「地域名×目的の検索」の受け皿
  • 必要なのは、メニュー・写真・アクセス・営業時間・予約に加え、テイクアウト・貸切・宴会・アレルギー対応の情報
  • 料理名と価格は文字で書き、税込で表示する。写真は看板メニューからスマホで撮る
  • 貸切・テイクアウト・個室など、電話で聞かれる目的ごとにページを分け、タイトルに地域名を入れる
  • 営業時間は、ホームページ・Googleビジネスプロフィール・グルメサイトの3か所を月1回確認する
  • 新規はグルメサイト、常連・団体・テイクアウトは自社サイトとLINEで受ける役割分担にする
この記事を書いた人:坂部 幸成(さかべ ゆきなり)

株式会社Shamoji 代表/店舗向けホームページ制作「HARE PAGE 店舗」運営

Web制作・運営、広告運用代行、SEO・LLMOコンサルティング、AI活用支援を手がける 株式会社Shamoji(2022年設立)の代表。店舗向けホームページ制作・運用サービス「HARE PAGE 店舗」を企画・運営し、飲食店・美容室・サロン・整体院・不動産会社のサイト制作と地域検索の設計を担当しています。記事の内容は執筆時点の一般的な情報であり、各サービスの最新の仕様・料金は公式情報をご確認ください。