ホームページの維持費の内訳6つ
まず、請求されている項目がどれに当たるかを確認してください。名前が違っても、中身はこの6つのどれかです。
| 項目 | 何のための費用か | 支払いの単位 | 払わないとどうなるか |
|---|---|---|---|
| ドメイン | サイトの住所(例:店名.com)の使用権 | 年ごと | URLが使えなくなり、他人に取られることもある |
| サーバー | サイトのデータを置く場所 | 月または年 | サイトが表示されなくなる |
| SSL | 通信を暗号化し、URLをhttpsにする仕組み | 年ごと(無料もある) | 「保護されていない通信」と表示される |
| 保守・管理 | バックアップ、システム更新、障害対応 | 月ごと | 不具合や改ざんに気づけない |
| 更新作業 | 料金・メニュー・写真などの変更 | 回ごとか月ごと | 情報が古いまま放置される |
| ツール | 予約システム、フォーム、解析など | 月ごと(無料もある) | 使っていた機能が止まる |
ドメイン:安いが「名義」が重要
ドメインは種類(.com、.jp など)で価格が違いますが、年間数千円程度が一般的です。金額より大切なのは、登録者の名義がお店になっているかです。制作会社名義のままだと、乗り換えるときにURLを持ち出せないことがあります。決め方と注意点は「店舗のドメインの決め方」で解説しています。
サーバー:店舗サイトなら共用レンタルサーバーで十分
店舗サイトの規模なら、月々数百円から数千円程度の共用レンタルサーバーで十分なことがほとんどです。高性能なプランを勧められたときは、「今のアクセス数で必要な理由」を聞いてください。
SSL:無料で提供されることが増えている
多くのレンタルサーバーでは無料のSSLが使えます。有料のSSLを別途請求されている場合は、無料のものと何が違うのかを確認しましょう。SSLが必要な理由は「ホームページのSSL化(https)はなぜ必要?」を参照してください。
保守・管理:内容が明記されているかが判断基準
「保守費」「管理費」の中身は会社によって大きく違います。バックアップの頻度、WordPressなどのシステム更新、セキュリティ対応、障害時の連絡先、月に何回まで修正が含まれるかが書面にあるか確認してください。中身が書かれていない保守費は、見直しの対象です。
更新作業:1回ごとか、月額に含まれるか
料金改定やスタッフの入れ替えのたびに更新費用がかかる契約だと、更新をためらって情報が古くなります。「月に何回まで込み」「軽微な文字修正は無料」など、更新の条件は契約前に確認しておく項目です。
ツール:使っていないものが残りやすい
予約システム、問い合わせフォーム、チャット、解析ツールなどは、導入したまま使わなくなっているものが意外とあります。年に1回、ログインしていないツールがないかを確認してください。
自分で管理する場合の維持費と「見えない手間」
自作したサイトや、制作だけを依頼してあとは自分で管理するサイトなら、払うのはドメインとサーバー代が中心です。金額は最も低く抑えられます。
そのかわり、次の作業が店主の仕事になります。
- サーバーとドメインの更新期限の管理(切れるとサイトが消えます)
- WordPressを使っている場合、本体とプラグインの更新
- バックアップの取得と、不具合が出たときの復旧
- 営業時間・料金・写真の更新
- 表示が遅い、フォームが届かないなどのトラブル対応
「月に数時間は確実に取れる」なら自分で管理する価値があります。取れないなら、保守を任せる費用は「安心料」ではなく、サイトを動かし続けるための必要経費と考えてください。
制作会社の保守・管理費に含まれるもの・含まれないもの
制作会社に払っている月々の費用が妥当かどうかは、金額ではなく「含まれる内容」で判断します。次のように聞いてみてください。
「毎月の管理費に含まれている作業を、項目ごとに教えてください。含まれない作業と、その場合の費用も知りたいです」
答えを、次の表に当てはめてみてください。
| 作業 | 含まれていることが多い | 別料金になりやすい |
|---|---|---|
| サーバー・ドメインの管理 | ○ | |
| バックアップ・システム更新 | ○ | |
| 障害時の対応 | ○ | 深夜・休日対応 |
| 文字や写真の軽微な修正 | 回数制限つきで○ | 回数超過分 |
| 新しいページの追加 | ○ | |
| デザインの変更 | ○ | |
| 写真撮影・原稿作成 | ○ | |
| アクセスの報告・改善提案 | 会社による | 会社による |
「含まれない作業」が明確に答えられ、費用が事前に分かる会社なら、安心して任せられます。逆に、何が含まれているか説明できない管理費は、内容を書面で出してもらうか、見直しを検討してください。
月額制サービスの場合:含まれるもの・含まれないもの
制作費を抑えて月額で払うサービスは、維持費と制作費が一体になっています。一般的には、サーバー・ドメイン・SSL・保守・修正が月額に含まれ、写真撮影や原稿作成、予約システムなどが別料金になる構成が多いです。
例えば HARE PAGE 店舗の場合、月額50,000円(税別)にホームページ制作一式、スマホ最適化、地域SEOの基本設計、Googleビジネスプロフィール連携、公開後の修正・変更、サーバー・ドメイン・SSL、運用サポートが含まれ、予約ページ・写真撮影・取材や原稿作成・記事の執筆は別途見積りです。最低契約期間は6か月です。
月額制で確認しておきたいのは、次の3点です。
- 解約したときにサイトとドメインがどうなるか(残るのか、消えるのか)
- 修正の範囲と回数(「軽微な修正」の定義)
- 長く使った場合の総額(月額×利用月数)と、買い切りの総額の比較
メリットだけでなくデメリットも含めた判断基準は「月額制(サブスク)ホームページ制作のメリット・デメリット」で解説しています。
払いすぎを見分けるチェックリスト
請求書を見ながら、次の項目に当てはまるものがないか確認してください。
| 症状 | 確認すること | 対処 |
|---|---|---|
| SSLが別料金で請求されている | サーバーに無料SSLがあるか | 無料に切り替えられるか相談する |
| サーバーのプランが高性能すぎる | 現在のアクセス数と、必要な理由 | 店舗サイト向けのプランに下げる |
| 管理費の内容が書かれていない | 作業内容と回数を書面で | 内容が出てこなければ見直す |
| 更新1回ごとの費用が高く、更新していない | 月に何回まで込みの契約に変えられるか | 契約形態を変えるか、自分で更新できる仕組みにする |
| 使っていないツールの月額が続いている | 最終ログイン日 | 解約する |
| ドメインが制作会社名義 | 登録者情報 | 名義をお店に移す |
| 解約したはずのサービスの請求が残っている | 明細の項目名 | 提供元に確認する |
もっとも多いのは、「更新費用が高いから更新しない」という状態です。ホームページは、営業時間や料金が正しいことが集客の土台です。更新できない契約は、維持費が安くても集客には効きません。
維持費は「かけない」より「効かせる」で考える
維持費は削るほど良いわけではありません。比べるべきは、ポータルサイトの掲載料や広告費と、自社サイトからの問い合わせの数です。自社サイト経由の予約が月に数件でも増えれば、維持費は十分に回収できるお店が多いはずです。
そのためには、維持費の中に「更新できる仕組み」が入っていることが条件です。月に1回、お知らせや写真を更新し、Googleビジネスプロフィールとつないでおく。その積み重ねが、地域名×業種の検索で見つかる状態を作ります。効果の測り方は「店舗ホームページの効果測定」を、地域ごとの考え方は「地域別ガイド」を参考にしてください。
よくある質問
ホームページの維持費を0円にすることはできますか?
無料の作成ツールを使えば費用はゼロにできますが、独自ドメインが使えない、広告が表示されるなどの制限があります。独自ドメインとサーバーを持つ場合、年間数千円〜数万円程度は必要です。
ドメインの名義は誰にすればいいですか?
お店(または店主個人)の名義にしてください。制作会社が代理で取得している場合も、登録者情報がお店になっているかを確認し、必要なら名義変更を依頼します。
保守契約をやめると、どうなりますか?
サイト自体はサーバーとドメインを払い続けていれば表示されます。ただし、バックアップやシステム更新が止まるため、不具合や改ざんへの対応が自分の仕事になります。やめる前に、誰が何をするかを決めてください。
更新は自分でできますか?
WordPressや作成ツールで作られていれば、文字や写真の差し替えは自分でできることが多いです。制作会社に「自分で更新できる部分を教えてください」と聞いてみてください。
まとめ
- 維持費の内訳は、ドメイン・サーバー・SSL・保守管理・更新作業・ツールの6つ
- 自分で管理すれば費用は最も低いが、更新期限・バックアップ・システム更新が店主の仕事になる
- 保守・管理費は金額ではなく「含まれる作業」で判断する。内容が書面にない管理費は見直す
- 月額制は、解約時の扱い・修正の範囲・長期の総額の3点を必ず確認する
- SSLの二重払い、過剰なサーバープラン、使っていないツール、業者名義のドメインは見直しの対象
- 維持費は削るより「更新できる仕組み」に使い、ポータル掲載料との比較で効果を判断する