食べログ・ぐるなびの掲載料の仕組み:無料掲載と有料プランの違い

グルメサイトの料金は、「載せる費用」「目立たせる費用」「予約が入ったときの費用」の3層でできています。この3層を分けて見ると、営業資料の読み方が変わります。

無料掲載でできること(一般論)

食べログもぐるなびも、お店側が無料で登録し、店舗情報を編集できる仕組みを用意しているのが一般的です。営業時間、住所、地図、メニューの概要、一定数の写真といった基本情報は、無料の範囲で整えられることが多いです。

無料の範囲は「間違った情報が載ったままにならないようにする」だけでも価値があります。掲載を有料にするかどうかに関係なく、無料の店舗登録だけは済ませておくのがおすすめです。

有料プランで変わること(一般的な傾向)

項目 無料掲載 有料プラン
サイト内検索での表示順 優遇なし 上位に表示されやすくなる
写真・メニューの掲載数 限られる 増える
クーポン・特集への掲載 使えないか、限定的 使える
アクセス解析 限定的 閲覧数や予約数などが見られる
ネット予約の受付 サイトや条件による 対応(手数料は別)

有料プランは複数のランクに分かれていて、上位ほど表示順の優遇や掲載枠が広がるのが通常です。各社で名称も仕様も違い、変更されることもあるので、最新の内容は公式サイトで確認してください。

ネット予約の手数料は「掲載料とは別」

有料プランに入っていても、ネット予約が入ると予約人数に応じた手数料が別に発生する仕組みが広く使われています。ランチとディナーで単価が違ったり、対象となる予約の種類が決まっていたりします。掲載料が抑えられていても、ネット予約が多いお店では手数料の合計のほうが大きくなることがあります。

ネット予約の手数料と月間総コストの出し方は「ホットペッパーグルメの掲載料と手数料の考え方」で計算例を示しています。考え方はどのグルメサイトでも同じです。

口コミの扱いは有料でも変わらない

「有料プランに入れば悪い口コミを消してもらえる」ということは、一般にありません。口コミの掲載基準は各社の規約で決まっていて、お店が払う金額とは切り離されています。口コミへの向き合い方は「口コミサイトの口コミ対策」を参考にしてください。

複数サイトに払う「総額」の考え方

食べログ、ぐるなび、ホットペッパーグルメと複数に掲載しているお店では、それぞれの請求は払えていても、合計すると人件費の一部に匹敵する額になっていることがあります。まず全体を1枚の表にします。

掲載料マップを作る

サイト 月の掲載料 ネット予約の手数料(月合計) クーポン値引き 掲載経由の来店組数 1組あたりコスト
食べログ
ぐるなび
ホットペッパーグルメ
その他
合計

「1組あたりコスト」は、そのサイトにかかった費用の合計を、そのサイト経由の来店組数で割った数字です。これを並べると、どのサイトが効率よく働いているかが一目で分かります。

サイト別に効果を測る方法

ネット予約は予約台帳で経路が分かりますが、電話予約やふらっと来店したお客様は「何を見て来たか」を聞かないと分かりません。予約の電話では「どちらでお店をお知りになりましたか」と一言添え、来店時はスタッフが会話の中で聞きます。

注意したいのは、「食べログを見た」と答える人がいても、それが有料プランの効果とは限らない点です。無料掲載でもページは存在するので、有料の効果を測るには「プランを変えた前後で来店組数がどう変わったか」を比べる必要があります。

減らす順番の決め方

1組あたりコストが高いサイトから見直すのが基本です。仮に、あるサイトに月3万円払っていて経由の来店が月10組なら1組3,000円、別のサイトが月5万円で25組なら1組2,000円です。金額の大きさではなく、1組あたりで比べてください。

ただし、次の役割を持っているサイトは、コストが高くてもすぐには切らないほうが安全です。

  • 予約台帳として毎日使っている(代わりの予約システムを先に用意する)
  • 口コミが多く、店名で検索したときに上位に出る
  • 宴会・団体の幹事が使う傾向が強く、大口の予約が入る

一気にすべてやめると受け皿がなくなります。順番と全体像は「ポータルサイト依存から抜け出す3ステップ」を参考に、3か月単位で1つずつ見直してください。

グルメサイトの良い点と限界(役割の違い)

「高いからやめる」と決める前に、グルメサイトが何をしてくれていて、何をしてくれないのかを整理しておきます。役割が分かると、有料プランに払う金額の妥当な範囲も見えてきます。

良い点:知らない人との出会いと、予約の受け皿

  • お店を知らない人が「エリア×ジャンル」で探す場所になっている
  • ネット予約が台帳に自動で入り、電話対応の手間が減る
  • 口コミが蓄積し、初めての人の不安を減らす
  • 宴会・接待・記念日など、幹事が候補を比較する場面で使われやすい

とくに開業直後や、駅から離れた立地のお店では、「探している人の目に入る」機能は自力では作りにくいものです。

限界:資産が残らず、店名検索の受け皿にならない

  • 同じページに競合店が並ぶため、価格やクーポンで比べられやすい
  • 掲載をやめると、ページも写真も蓄積した情報も基本的には手元に残らない
  • 店名で検索したとき、自社サイトがなければグルメサイトのページが「お店の顔」になる。こだわりや最新情報は自分の言葉で伝えにくい
  • 有料プランの表示順は、契約をやめれば元に戻る

グルメサイトは「出会いの場」としては優秀ですが、「選ばれる理由を伝える場」「常連との関係を保つ場」には向いていません。ここを自社サイトとGoogleビジネスプロフィール、LINEで補うのが、掲載料を抑えながら集客を保つ考え方です。

Googleマップという「もう1つの入口」

近年は、「地域名×ジャンル」でGoogleマップから直接お店を探す人も多くなっています。Googleビジネスプロフィールは無料で、営業時間・メニュー・写真・口コミ・予約リンクを載せられます。グルメサイトと役割が重なる部分が多く、費用をかけずに使える受け皿として最初に整えるべき場所です。

自社サイトと地図検索で受け皿を作る方法

有料プランを減らしても集客を落とさないためには、減らす前に受け皿を用意しておく必要があります。順番は「Googleビジネスプロフィール → 自社サイト → 口コミの集め直し」です。

Googleビジネスプロフィールを「無料のグルメサイト」として整える

  1. オーナー確認を済ませ、営業時間・定休日・住所・電話を正確に入れる
  2. 料理・店内・外観の写真を、明るい時間帯に撮って載せる
  3. メニューと価格を登録する(写真だけでなく文字でも)
  4. 予約ページやLINEへのリンクを設定する
  5. 口コミに返信する。悪い口コミにも事実を確認して丁寧に返す

やり方の全体像は「MEO対策とは?店舗が自分でできるやり方」で手順にしています。

自社サイトに載せるべき5つの情報

店名で検索した人、Googleマップから「ウェブサイト」を押した人が見に来る場所です。次の5つがそろっていれば、グルメサイトを見なくても予約できます。

  • メニューと価格(コース・ランチ・ドリンク)
  • 席の種類・個室・貸切・子連れ対応
  • アクセス・駐車場・最寄り駅からの道順
  • 予約方法(予約ボタン、LINE、電話)
  • お店のこだわり(仕入れ、料理人、店の成り立ち)

口コミはGoogleにも集める

グルメサイトの口コミは、サイトによっては掲載をやめても残りますが、お店が管理できるものではありません。会計時に「よろしければGoogleの口コミもお願いします」と一言添え、レジ横にQRコードを置いて、自店で管理できる場所にも評価を積み上げていきます。見返りを条件に高評価を頼むことは、ステマ規制(景品表示法)に触れるおそれがあるので避けてください。この記事は法的助言ではありません。

見直しのタイミング

掲載料マップを3か月ごとに更新し、「1組あたりコスト」と「自社サイト・Google経由の来店組数」を並べて見ます。自社経由が増えてきたら、コストの高いサイトから1ランク下げるか無料掲載に戻し、その後3か月の変化を確認します。地域によって検索される言葉や競合の多さは違うので、「地域別ガイド」でお店のエリアの傾向も確認してください。

よくある質問

食べログは無料で掲載できますか?

一般に、お店側が無料で登録し、基本情報を編集できる仕組みがあります。表示順の優遇やクーポン、アクセス解析などは有料プランで広がります。最新の範囲は公式サイトで確認してください。

食べログとぐるなび、どちらを優先すべきですか?

お店の客層とエリアによって変わるため、一概には言えません。両方に掲載しているなら、それぞれの「1組あたりコスト」を出して比べ、効率のよいほうを残すのが判断の基本です。

有料プランに入れば、悪い口コミを消してもらえますか?

一般にはできません。口コミの掲載基準は各社の規約で決まっており、支払額とは関係ありません。規約違反が明らかな口コミは各社の窓口に報告し、それ以外は返信と改善で対応します。

グルメサイトを全部やめても大丈夫ですか?

依存度によります。予約の多くがグルメサイト経由なら、急にやめると落ち込みます。Googleビジネスプロフィールと自社サイト、予約の代替手段を先に整え、1サイトずつ段階的に見直してください。

まとめ

  • 食べログ・ぐるなびの掲載料は「無料掲載」「有料プラン」「ネット予約の手数料」の3層。金額は各社の公式サイト・契約書で確認する
  • 有料プランで変わるのは主に表示順・掲載枠・クーポン・解析。口コミの扱いは有料でも変わらない
  • 複数サイトの費用は「掲載料マップ」で1枚にまとめ、1組あたりコストで比べる
  • 予約台帳や口コミの役割を持つサイトは、代替を用意してから減らす。3か月単位で1つずつ
  • Googleビジネスプロフィールと自社サイトを先に整え、口コミをGoogleにも集めて「ポータルに頼りきらない受け皿」を作る
この記事を書いた人:坂部 幸成(さかべ ゆきなり)

株式会社Shamoji 代表/店舗向けホームページ制作「HARE PAGE 店舗」運営

Web制作・運営、広告運用代行、SEO・LLMOコンサルティング、AI活用支援を手がける 株式会社Shamoji(2022年設立)の代表。店舗向けホームページ制作・運用サービス「HARE PAGE 店舗」を企画・運営し、飲食店・美容室・サロン・整体院・不動産会社のサイト制作と地域検索の設計を担当しています。記事の内容は執筆時点の一般的な情報であり、各サービスの最新の仕様・料金は公式情報をご確認ください。