表示速度が遅いと何が起きる?(離脱・検索評価・電話)
お客様は「外で、スマホで、急いで」見ている
店舗のホームページは、移動中の電車や店の前、駐車場で開かれることが多く、電波が弱い状況も珍しくありません。数秒待っても画面が白いままだと、お客様は戻るボタンを押して、次のお店を開きます。
特に「〇〇駅 ランチ」のように地域名で探している人は、外出先にいて待ちません。営業時間や電話番号にたどり着く前に離脱されると、ホームページを作った意味がなくなります。地域名検索の考え方は「地域別ガイド」も参考にしてください。
Googleも表示速度を評価に使っている
Googleは、表示速度やページの使いやすさを検索順位の要素の1つとして扱うと公表しています。速いだけで上位に出るわけではありませんが、同じような内容のサイトが並んだときに不利になりやすい要素です。
目安になる数字:Googleが公開している指標
PageSpeed Insightsでは「Core Web Vitals(コア ウェブ バイタル)」という3つの指標が表示されます。
| 指標 | 意味 | Googleが「良好」とする目安 |
|---|---|---|
| LCP | メインの画像や見出しが表示されるまでの時間 | 2.5秒以内 |
| INP | タップやスクロールへの反応の速さ | 200ミリ秒以内 |
| CLS | 読み込み中に画面がガタつく度合い | 0.1以下 |
店舗サイトでまず見るべきはLCPです。トップの大きな写真が重いと、この数字が真っ先に悪くなります。
ホームページが重い原因ランキング(店舗サイトで多い順)
| 順位 | 原因 | 起きやすいお店 | 直し方 |
|---|---|---|---|
| 1 | 画像が大きすぎる | スマホ写真をそのまま載せた | リサイズ+圧縮 |
| 2 | 埋め込みが多い | Instagram・YouTube・地図を複数 | 1ページ1つ、残りはリンク |
| 3 | プラグイン・機能の盛りすぎ | WordPressで自作 | 使っていないものを停止・削除 |
| 4 | サーバーが遅い | 格安・無料のサービス | プランやサービスの見直し |
| 5 | スライダー・アニメーション・フォント | テンプレートの初期設定のまま | 静止画1枚に、装飾を減らす |
原因1:スマホで撮った写真をそのまま載せている
最近のスマホで撮った写真は、1枚で数MBになります。横幅も4,000ピクセルを超えることが多く、スマホの画面(横幅400ピクセル前後)で見るには10倍近く大きすぎます。トップページにこうした写真が5枚あれば、それだけで表示が数秒遅れます。
原因2:InstagramやYouTube、地図の埋め込みが多い
埋め込みは、そのページを開くたびに外部のサービスからデータを読み込みます。Instagramのタイムライン、YouTubeの動画、Googleマップ、SNSのシェアボタン、チャットツールが1ページに並ぶと、画像を軽くしても重いままです。
原因3:プラグインやテーマの機能を盛りすぎている
WordPressで作ったサイトでよくある原因です。使っていないプラグインでも、有効化されていれば読み込みが発生します。多機能なテーマは、使わない機能の分まで重くなります。
原因4:サーバーが遅い
画像も埋め込みも整理したのに遅い場合、サーバーの性能が原因のことがあります。格安の共用サーバーや無料のホームページ作成ツールでは、混雑する時間帯に遅くなることがあります。
自分でできる対策:画像のサイズと圧縮の手順
サイズの目安
| 用途 | 横幅の目安 | 容量の目安 |
|---|---|---|
| トップの大きな写真 | 1,600ピクセル程度 | 200〜300KB |
| メニュー・ブログ内の写真 | 800〜1,200ピクセル | 100〜200KB |
| スタッフ・サムネイル | 400〜600ピクセル | 50〜100KB |
| ロゴ | 表示サイズの2倍まで | 数十KB |
「KB(キロバイト)」は容量の単位で、1MBは約1,000KBです。撮ったままの写真が3MBなら、10分の1以下にするのが目標になります。
手順(無料ツールで5分)
- リサイズ:スマホなら写真アプリの編集機能、パソコンなら標準のプレビュー・ペイントで横幅を縮める
- 圧縮:「Squoosh」「TinyPNG」などの無料の圧縮ツールで容量を落とす。見た目はほぼ変わりません
- 形式:可能なら「WebP(ウェブピー)」形式で保存する。JPEGより小さくなりやすい
- ファイル名:「IMG_1234.jpg」ではなく「gaikan-hiru.jpg」のように内容が分かる名前にする
- アップロード:差し替え後、スマホで実際に開いて見た目を確認する
WordPressなら、アップロード時に自動で圧縮・WebP変換するプラグインを1つ入れる方法もあります。
すでに載せている画像はどうする?
全部やり直す必要はありません。PageSpeed Insightsの「改善できる項目」に出てくる画像や、トップページ・メニューページの上のほうにある画像から順に差し替えます。上のほうの画像ほど体感速度に影響します。
撮影の段階で「載せる用途を決めておく」と、後の作業が減ります。撮り方は「スマホで撮る店舗写真の撮り方」を参考にしてください。
埋め込み・プラグイン・サーバーの見直し方
埋め込みは「1ページに1つ」、残りはリンクと画像にする
- Instagram:タイムラインの埋め込みをやめ、投稿の写真を3枚ほど載せて「Instagramを見る」ボタンにする
- YouTube:動画の埋め込みはサムネイル画像+リンクに変え、再生したい人だけが開く形にする
- Googleマップ:アクセスページだけに埋め込み、他のページは「地図を開く」リンクにする
- シェアボタン・チャット:使われているか確認し、使われていなければ外す
埋め込みを減らしても、お客様の行動はほとんど変わりません。「見たい人がタップすれば見られる」状態で十分です。
プラグインの棚卸し(WordPressの場合)
- プラグイン一覧を開き、「何のために入れたか」を1つずつ書き出す
- 分からないもの・使っていないものは、まず「停止」して1週間様子を見る
- 問題がなければ削除する
- キャッシュ(表示を速くする仕組み)系のプラグインは1つだけにする。複数入れると逆に不具合の原因になります
作業前には必ずバックアップを取ってください。不安な場合は、制作会社や保守を頼んでいる会社に相談するほうが安全です。
サーバーを見直す判断基準
- 画像と埋め込みを整理しても、PageSpeed Insightsの「サーバー応答時間」の指摘が消えない
- 管理画面の操作自体が遅い
- 夜など特定の時間帯だけ遅くなる
無料のホームページ作成ツールは、サーバーを自分で選べない場合があります。制約の考え方は「無料ホームページ作成ツールのデメリット」にまとめています。サーバー費用を含む維持費の全体像は「ホームページの維持費」も参考にしてください。
PageSpeed Insightsでの確認方法と、制作会社への伝え方
確認の手順
- 検索で「PageSpeed Insights」を開き、自店のホームページのURLを入力して分析する
- 結果は「携帯電話」と「デスクトップ」に分かれるので、「携帯電話」を見る
- 上のスコア(0〜100)より、下に出る「改善できる項目」を読む
- 「適切なサイズの画像」「次世代フォーマット」「使用していないJavaScript」などの項目が、直すべき箇所
トップページだけでなく、メニューページ・アクセスページも測ってください。画面の表記は変わることがあります。
点数に一喜一憂しない
スコアは測るたびに数点変動します。目標は満点ではなく、「携帯電話」で改善できる項目が減ることと、自分のスマホで開いて待たされないことです。月1回測る習慣をつけると、重くなった原因(新しく載せた画像など)に早く気づけます。
スマホでの見え方全般は「店舗ホームページのスマホ対応」で詳しく解説しています。
制作会社に依頼するときに伝えること(テンプレート)
PageSpeed Insightsの携帯電話のスコアが〇点で、「適切なサイズの画像」「使用していないJavaScript」の指摘が出ています。トップページとメニューページを優先して、画像の最適化と不要な読み込みの整理をお願いできますか。費用と、月額の保守に含まれる範囲を教えてください。
「遅いので何とかして」より、測った結果と優先ページを添えたほうが、見積りも作業も早く進みます。月額制のサービスでは、こうした修正や画像の差し替えが月額に含まれることがあります。HARE PAGE 店舗の場合、公開後の修正・変更とサーバー・ドメイン・SSLは月額に含まれます。
よくある質問
表示速度はどれくらいなら合格ですか?
Googleが公開している目安では、メインの画像や見出しが表示されるまでの時間(LCP)が2.5秒以内なら「良好」とされています。まずはPageSpeed Insightsの「携帯電話」で、改善できる項目を1つずつ減らすことを目標にしてください。
画像を圧縮すると画質が落ちませんか?
スマホ画面で見る分には、適切な圧縮ならほとんど差が分かりません。横幅1,600ピクセル・300KB程度でも、料理写真や店内写真は十分きれいに表示されます。心配な場合は、圧縮前後をスマホで見比べてください。
無料のホームページ作成ツールでも速くできますか?
画像のサイズと圧縮、埋め込みの削減は自分でできます。ただしサーバーやコードの最適化はツール側に依存するため、限界があります。改善が頭打ちなら、作り直しや月額制サービスへの移行も選択肢です。
制作会社に頼むと費用はどれくらいですか?
作業内容と契約形態によって異なります。画像の差し替えや不要な読み込みの整理は比較的軽い作業ですが、テーマやサーバーの変更は大きな作業になります。月額制のサービスでは修正が月額に含まれることがあるので、契約内容を確認してください。
まとめ
- 表示速度はタップしてから読める状態になるまでの時間。外出先でスマホから見る店舗サイトでは特に重要
- 重い原因は多い順に、画像・埋め込み・プラグイン・サーバー・装飾。画像は自分で直せる
- 画像は横幅1,600ピクセル・200〜300KB程度を目安にリサイズ+圧縮し、可能ならWebPにする
- 埋め込みは1ページ1つ、残りはリンクに。プラグインは棚卸しして、キャッシュ系は1つだけ
- 確認はPageSpeed Insightsの「携帯電話」で。スコアより「改善できる項目」を見る
- 依頼するときは測った結果と優先ページを伝え、月額の保守に含まれる範囲を確認する