整骨院・整体院のホームページは「初めての人の不安」を消すためにある

ホームページを見る人の多くは、まだ一度も来院したことのない人です。すでに通っている人は予約の確認やLINEで済ませるので、ホームページは「初めての人」向けに作るのが基本になります。

来院前の人が抱えている不安

  • どんな施術をするのか。ボキボキするのか、痛いのか
  • 保険は使えるのか。自費ならいくらかかるのか
  • 誰が施術するのか。資格はあるのか
  • 自分の悩み(腰・肩・膝など)は相談できるのか
  • 何回くらい通うことになるのか
  • 予約は必要か。当日でも大丈夫か
  • 駐車場はあるか。子連れでも行けるか

この不安の一つひとつに答えるページを用意すれば、ホームページの骨組みは自然に決まります。

整骨院と整体院で伝え方が変わる点

整骨院(接骨院)は、国家資格である柔道整復師が施術を行い、急性の外傷(打撲・捻挫・挫傷など)については健康保険が使える場合があります。一方、整体院は法律上の資格制度がなく、健康保険は使えません。どちらの場合も、「保険が使えるケース・使えないケース」を正直に書くことが、あとでトラブルにならない最善の方法です。

必要なページ一覧と、それぞれに書くこと

ページ 消える不安 必ず書くこと
施術の流れ 何をされるか 受付〜会計までの手順と所要時間
料金 いくらかかるか 保険・自費の別、初回の総額
院長・スタッフ紹介 誰が施術するか 資格、経歴、施術の考え方
症状別ページ 相談できるか 来院される方の例、施術内容
アクセス 行けるか 地図、駐車場、目印、段差
予約 予約の取り方 方法、当日の可否、キャンセル

施術の流れ:初回の「所要時間」と「着替え」まで書く

施術の流れのページは、受付→問診(カウンセリング)→検査→施術→説明→会計の順に、写真つきで説明します。初回の所要時間、着替えの貸し出しの有無、持ち物(保険証、動きやすい服装)まで書くと、来院前の心配が減ります。「ボキボキ鳴らす施術はしません」「強さは相談しながら調整します」のように、施術の強さや方針をひと言添えるのも効果的です。

料金:保険と自費を分け、初回の総額を示す

料金ページは、「保険施術」と「自費施術」を明確に分け、初回にかかる総額(初検料+施術料など)を先に示します。自費メニューは、名称だけでなく「所要時間」「対象となる悩み」「内容」を書きます。回数券やコースがある場合は、有効期限と返金の条件も載せてください。「自費が保険より高い理由」を説明する一文があると、納得して選んでもらいやすくなります。

自費メニューを選んでもらうための情報発信は「整骨院・整体院の集客方法」で詳しく解説しています。

院長・スタッフ紹介:資格と「なぜこの仕事をしているか」

院長紹介は、来院前の人が最も読み込むページの一つです。顔写真、保有資格(柔道整復師、鍼灸師など)、経歴、そして「なぜこの仕事を選んだのか」「どんな人に来てほしいか」を書きます。整体院の場合は、受講したスクール名や民間資格を事実の範囲で書き、国家資格と誤解される書き方(「国家資格相当」など)は避けてください。

症状別ページ:「来院される方の例」と「施術の内容」を書く

「腰の痛み」「肩こり」「膝の痛み」「産後の骨盤まわりの悩み」のように、悩み別のページを用意します。このページは検索の入口になりやすい反面、表現には注意が必要です。書く内容は次の型にすると安全です。

  1. こんなお悩みで来院される方が多いです(日常生活での困りごとの例)
  2. 当院の考え方(体の状態をどう見るか)
  3. 施術の内容と流れ(何をするのか)
  4. 通院の目安(個人差があることを明記)
  5. 注意(強い痛み・しびれ・発熱などがある場合は医療機関の受診を勧める)

「治る」「必ず良くなる」のような断定は書かず、「〇〇を目指して施術します」「〇〇の方が多く来院されています」のように、事実と方針だけを書きます。

アクセス:駐車場と「痛みがある人の目線」で

腰や膝に痛みがある人にとって、駅からの距離や段差は大きな問題です。最寄り駅からの徒歩分数だけでなく、駐車場の位置と台数、入口の段差やエレベーターの有無、ベビーカーで入れるかを書きます。書き方の詳細は「アクセスページの作り方」を参考にしてください。

予約:方法・当日可否・キャンセルの扱いを一か所に

予約ページには、予約方法(電話・LINE・ネット予約)、予約なしで来院できるか、当日予約の可否、受付時間、キャンセル・変更の連絡方法をまとめます。施術中は電話に出られないことが多いので、LINEやネット予約を主な窓口にすると、取りこぼしが減ります。導入の考え方は「ネット予約を導入するときのポイント」にまとめています。

写真で信頼をつくる:撮っておきたい6カット

整骨院・整体院のホームページで、文章と同じくらい効くのが写真です。「清潔か」「怖くないか」「どんな人がいるか」は、写真のほうが早く伝わります。

カット 伝わること
外観(昼・夜) 場所の確認、夜でも入りやすいか
受付・待合 清潔感、雰囲気
施術スペース ベッドの配置、個室か仕切りか
施術の様子 何をされるか、服のまま受けられるか
院長・スタッフ 誰が施術するか、人柄
駐車場・入口 行けるか、段差の有無

施術の様子は、スタッフどうしで撮れば患者さんの許可は不要です。患者さんが写る写真は、必ず本人の許可を取ってください。スマホで撮る場合は、昼間の自然光で、ベッドや床の水平を意識するだけで見違えます。

広告表現の注意:書いてよいこと・避けたいこと

整骨院・整体院のホームページは、表現のルールに注意が必要な分野です。ここでは一般論として整理します。法的助言ではないので、最終的な判断は専門家や所管官庁の資料で確認してください。

関係する主なルール

  • 柔道整復師法:整骨院(接骨院)は広告できる事項が法律で限定されています。看板や広告での表現は、保健所の案内などで確認してください
  • 景品表示法:実際より著しく優良・有利に見せる表現は禁止です。「地域で一番」「満足度○%」など根拠のない比較・数字が対象になります
  • 薬機法:サプリメントや健康器具、化粧品を扱う場合、効能効果の表現に制限があります
  • 医療広告ガイドライン:病院・クリニック向けのルールですが、整骨院・整体院でも「治療」「診察」など医療機関と誤認させる表現は避けるべき、という考え方の参考になります

避けたい表現と言い換えの例

避けたい表現 理由 言い換えの例
「〇〇が治る」「根本から治療」 効果の断定、医療機関との誤認 「〇〇でお悩みの方が来院されています」
「1回で楽になります」 効果の約束 「初回に体の状態を確認し、方針をご説明します」
「医師も推薦」「最新の医療技術」 根拠不明、誤認 事実として説明できることのみ書く
「今だけ半額」の常時表示 有利誤認のおそれ 期間を明記し、期間が過ぎたら消す
患者さんの声で効果を断定 体験談でも効果の約束になりうる 来院のきっかけや院の雰囲気の感想にとどめる

表現の詳しい考え方は「整体・整骨院のホームページで気をつける広告表現」で解説しています。

「地域名×症状」で見つけてもらう検索設計

整骨院・整体院を探す人の検索は、「地域名+整骨院」だけでなく「地域名+症状」が多いのが特徴です。ホームページの症状別ページが、この検索の受け皿になります。

検索される言葉の型

地域名×業種 「○○駅 整骨院」「○○市 整体」
地域名×症状 「○○ 腰痛 整体」「○○ 肩こり 整骨院」
地域名×目的 「○○ 産後 骨盤」「○○ スポーツ ケガ」
地域名×条件 「○○ 整骨院 土日」「○○ 整体 駐車場」

ページのタイトルと本文に自然に入れる

トップページのタイトルは「○○駅徒歩3分の整骨院|院名」のように地域名を入れます。症状別ページは「腰の痛み|○○市の整骨院・院名」の形にし、本文の中でも「○○市・△△町から来院される方が多いです」のように、地域の文脈で書きます。同じ地域名を不自然に繰り返す必要はありません。

Googleビジネスプロフィールと連携する

「○○駅 整骨院」では地図枠が先に表示されることが多く、Googleビジネスプロフィールの整備は欠かせません。カテゴリ(整骨院・接骨院・整体など、実態に合うもの)、営業時間、写真、ホームページのURLを登録し、口コミには返信します。地域ごとのキーワードの考え方は「地域別ガイド」も参考にしてください。

よくある質問

整骨院のホームページは、どのページから作ればいいですか?

「施術の流れ」「料金」「院長紹介」「アクセス・予約」の4つが最優先です。症状別ページは、この4つができてから、来院の多い悩みから順に増やしていくのが現実的です。

症状別ページで、効果をどこまで書けますか?

「治る」「必ず楽になる」といった効果の断定は避け、「来院される方の例」「施術の内容」「通院の目安(個人差あり)」を書く形が安全です。表現の判断に迷う場合は、専門家や所管官庁の資料で確認してください。

整体院は国家資格がなくても、ホームページに資格を書いていいですか?

受講した民間スクールや取得した民間資格を、事実の範囲で書くことは問題ありません。ただし、国家資格と誤解させる表現は避けてください。

料金はすべて公開したほうがいいですか?

公開をおすすめします。「料金が分からない」は来院をためらう大きな理由の一つで、保険と自費の違いや初回の総額を先に示したほうが、納得して来院してもらいやすくなります。

まとめ

  • 整骨院・整体院のホームページは「初めての人の不安」を消すために作る
  • 必要なページは6つ:施術の流れ・料金・院長紹介・症状別ページ・アクセス・予約
  • 料金は保険と自費を分け、初回の総額を先に示す
  • 症状別ページは「来院される方の例・施術内容・通院の目安・受診をすすめる注意」の型で書く
  • 効果の断定や医療機関と誤認させる表現は避ける。判断は専門家・所管官庁の資料で確認する
  • 「地域名×症状」の検索を症状別ページで受け、Googleビジネスプロフィールとつなぐ
この記事を書いた人:坂部 幸成(さかべ ゆきなり)

株式会社Shamoji 代表/店舗向けホームページ制作「HARE PAGE 店舗」運営

Web制作・運営、広告運用代行、SEO・LLMOコンサルティング、AI活用支援を手がける 株式会社Shamoji(2022年設立)の代表。店舗向けホームページ制作・運用サービス「HARE PAGE 店舗」を企画・運営し、飲食店・美容室・サロン・整体院・不動産会社のサイト制作と地域検索の設計を担当しています。記事の内容は執筆時点の一般的な情報であり、各サービスの最新の仕様・料金は公式情報をご確認ください。