口コミが集まらないお店に共通する3つの原因

Googleの口コミは、地図の順位(知名度の評価)にも、お客様が来店前に見る判断材料にもなります。それでも「うちは口コミが少ない」というお店は多く、原因はだいたい次の3つに集約されます。

原因1:そもそもお願いしていない

満足したお客様でも、自分から口コミを書く人はごく一部です。「お願いするのは図々しい」と感じて頼んでいないお店が、実は一番多いのです。逆に、不満を持った人は頼まれなくても書く傾向があるため、お願いしないと低評価の割合が高く見えてしまいます。

原因2:お願いしても、書く場所にたどり着けない

「Googleで口コミをお願いします」と言われても、お客様はどこから書けばいいのか分かりません。店名で検索して、お店を見つけて、口コミの欄を探して……という手間があるだけで、ほとんどの人は途中でやめてしまいます。

原因3:書いても反応がないので、続かない

口コミを書いたのに返信がないと、書いた人は「読まれていない」と感じます。返信がないお店は、次にお願いしても書いてもらいにくくなり、口コミが少ないままになりがちです。

この3つを裏返したものが、口コミを増やす仕組みです。「頼む」「すぐ書ける」「返す」を、お店の日常に組み込んでいきます。

口コミを増やす仕組みの作り方(5ステップ)

一度作ってしまえば、あとはスタッフ全員で回すだけです。上から順に進めてください。

ステップ1:口コミ投稿に直接つながるリンクとQRコードを用意する

Googleビジネスプロフィールの管理画面には、口コミ投稿画面に直接つながる短いリンクを取得できる機能があります(画面の表記は変わることがあります)。このリンクをQRコードにしておけば、お客様はスマホをかざすだけで口コミ画面を開けます。

QRコードの作り方や設置場所の細かい実例は「お客様に口コミをお願いする方法」で詳しく解説しています。

ステップ2:お客様との接点を4つ決める

口コミのお願いは、1か所だけでは目に入りません。次の4つを組み合わせるのが基本形です。

接点 役割
レジ横・テーブル・鏡の前のPOP(QR付き) 「口コミを歓迎している」と伝える
会計時・施術後の一言 一番効く。POPを指さしながら頼む
LINE・メールのお礼メッセージ 帰宅後に書ける。リンクを添える
ショップカード・名刺・レシート 持ち帰った後の思い出しに

POPだけでは書いてもらえず、声かけだけでは書く場所が分かりません。「声かけ+その場で開けるQR」がそろって、はじめて口コミが増え始めます。

ステップ3:お願いする「タイミング」を決める

一番書いてもらいやすいのは、満足がピークになった瞬間です。会計時にまとめて言うより、「いいですね」「おいしい」と言ってもらえた直後や、仕上がりを鏡で見て喜んでいる場面のほうが、快く応じてもらえます。

タイミングはお店ごとに違うので、「うちのお客様が一番喜ぶ瞬間はいつか」をスタッフで話し合って決めてください。次の見出しで業種別の例を挙げます。

ステップ4:言い方を決めて、全員が同じように言えるようにする

言い方は「短く、理由を添えて、押さない」が基本です。

  • 「よろしければ、Googleに率直なご感想をいただけると励みになります。こちらのQRからすぐ書けます」
  • 「星だけでも大丈夫ですので、お時間のあるときにぜひ」
  • 「気になった点があれば、それも書いていただいて構いません。改善の参考にしています」

「星5でお願いします」「良いことを書いてください」は、評価の指定にあたるので言わないでください。悪い点も歓迎する姿勢を見せたほうが、結果的に信頼される口コミが集まります。

ステップ5:届いた口コミには必ず返信する

返信は、書いた人へのお礼であると同時に、「このお店は口コミを読んでいる」と次のお客様に伝えるものです。返信があるお店ほど、次の口コミが書かれやすくなります。返信の書き方と例文は「Googleの口コミ返信の書き方と例文」にまとめています。

業種別:お願いしやすい場面と工夫

同じ「お願い」でも、業種によって自然な場面は変わります。自店に近いものを参考にしてください。

業種 お願いしやすい場面 工夫
飲食店 食後の会話、デザート提供時、会計時 テーブルにQRカード。「今日はいかがでしたか?」の後に
美容室・ネイル・エステ 仕上がりを鏡で見て喜んでいる時、次回予約の案内時 鏡の前にQR。LINEのお礼で再度案内
整体・整骨院 施術後に「楽になった」と言ってもらえた時 体の変化の断定はせず「率直な感想を」と頼む
不動産 契約・引き渡しが終わった時、鍵を渡す時 担当者名入りの口コミは、次のお客様の安心材料に
学習塾・教室 面談の後、成績や目標達成の報告を受けた時 保護者向けにLINEで案内。個人が特定されない書き方を添える

整体・エステなど体に関わる業種では、口コミに「治った」「痩せた」といった表現が書かれることがあります。お店から効果をうたうことは避け、返信でも断定的な表現は使わないようにしてください。

やってはいけない口コミの増やし方(ガイドライン違反・ステマ規制)

短期間で口コミを増やそうとして次のような方法に手を出すと、口コミの削除やプロフィールの停止、法律上の問題につながるおそれがあります。以下は一般論であり、法的助言ではありません。最終的な判断は専門家や消費者庁の資料で確認してください。

見返りと引き換えにお願いする

「口コミを書いたら割引」「投稿でドリンク1杯サービス」は、Googleのガイドラインで禁止されている行為です。さらに、見返りを受けて書かれた口コミは事業者による表示と見なされ、ステマ規制(景品表示法)の対象になるおそれがあります。ポイント付与やプレゼント抽選も同じです。

サクラ・自作自演・購入した口コミ

家族や従業員、知人に頼んで書いてもらう口コミ、業者から購入する口コミは、利害関係のある投稿として違反になります。不自然な投稿はGoogle側で検出され、まとめて削除されることがあります。

満足した人にだけ頼む「選別」

「満足度の高い人にだけGoogleへの投稿を案内し、不満のある人には別の窓口を案内する」という仕分けも、Googleのポリシーで避けるべき行為とされています。お願いは全員に同じように行い、不満の声は店内で受け止めて改善に活かしてください。

店のタブレットでその場で書いてもらう

同じ端末や同じ回線から多数の口コミが投稿されると、不自然な投稿として扱われるおそれがあります。お客様ご自身のスマホから、ご自身のアカウントで書いてもらうのが原則です。

「口コミを増やします」という業者に丸投げする

方法を確認せずに依頼すると、知らないうちにサクラ口コミが投稿されていることがあります。責任を負うのはお店です。依頼するなら「どうやって増やすのか」を必ず確認してください。ステマ規制の考え方は「口コミのお願いはどこまでOK?」で詳しく解説しています。

増えた口コミを集客に活かす

口コミは、増やして終わりではありません。次の3つを月1回の習慣にすると、口コミが「集客の資産」になっていきます。

数と評価を記録する

月に1回、口コミの件数・平均の星・返信率を記録します。順位を追いかけるより、「先月より何件増えたか」「返信できていない口コミはないか」を見るほうが、続けやすく改善にもつながります。

よく褒められる点をホームページや投稿に反映する

口コミで繰り返し出てくる言葉(「駐車場が広い」「子連れでも気楽」「説明が丁寧」)は、お客様がお店を選んだ本当の理由です。ホームページの紹介文や、Googleビジネスプロフィールの投稿・説明文に、その言葉を使ってください。

Googleの口コミは投稿者の著作物なので、ホームページにそのまま転載する場合は投稿者の許可を得るか、要約して自店の言葉で書くのが安全です。口コミページへのリンクで誘導する方法もあります。

指摘は「改善して、伝える」

指摘を受けた点を直したら、返信や投稿で「変えました」と伝えます。低評価が改善のきっかけになったと分かると、読む人はお店を信頼します。星評価そのものの考え方は「Googleの星評価を上げるには?」で整理しています。地域ごとの集客の進め方は「地域別ガイド」も参考にしてください。

よくある質問

口コミをお願いするのは、Googleのルール上問題ありませんか?

お客様に口コミを書いてもらうようお願いすること自体は問題ありません。禁止されているのは、見返りを渡すこと、評価を指定すること、満足した人だけを選んで頼むこと、サクラを使うことです。

「口コミを書いてくれたらドリンクサービス」はだめですか?

はい、避けてください。見返りと引き換えの口コミ依頼はGoogleのガイドライン違反であり、ステマ規制(景品表示法)に触れるおそれがあります。お礼は返信の言葉で伝えるのが基本です。

口コミはどれくらいのペースで増えれば十分ですか?

決まった基準はありません。「月に1件も増えない」状態なら仕組みが機能していないと考え、声かけとQRの設置を見直してください。継続して少しずつ増えている状態が理想です。

悪い口コミが増えるのが怖くて、お願いできません。

お願いしないと、不満を持った人の口コミだけが目立つ状態になりがちです。満足したお客様にも同じようにお願いすることで、全体のバランスが実態に近づきます。悪い口コミには返信で誠実に対応すれば、印象はむしろ良くなります。

まとめ

  • 口コミを増やす基本は「頼む」「すぐ書ける」「返す」の3つをお店の日常に組み込むこと
  • 口コミ投稿に直接つながるリンクをQRコードにし、POP・声かけ・LINE・カードの4つの接点で案内する
  • お願いは満足のピークで、短く・理由を添えて・押さずに。評価の指定はしない
  • 見返り・サクラ・満足した人だけの選別・店の端末での投稿は、ガイドライン違反やステマ規制のおそれがあるので行わない
  • 届いた口コミには必ず返信し、褒められた点はホームページや投稿に反映する
  • 月1回、件数・平均・返信率を記録して仕組みを見直す
この記事を書いた人:坂部 幸成(さかべ ゆきなり)

株式会社Shamoji 代表/店舗向けホームページ制作「HARE PAGE 店舗」運営

Web制作・運営、広告運用代行、SEO・LLMOコンサルティング、AI活用支援を手がける 株式会社Shamoji(2022年設立)の代表。店舗向けホームページ制作・運用サービス「HARE PAGE 店舗」を企画・運営し、飲食店・美容室・サロン・整体院・不動産会社のサイト制作と地域検索の設計を担当しています。記事の内容は執筆時点の一般的な情報であり、各サービスの最新の仕様・料金は公式情報をご確認ください。