口コミ管理でやることの全体像

口コミ管理は、次の4つに分けると整理しやすくなります。

やること 内容 頻度の目安
気づく 通知を受け取り、新しい口コミを確認する 毎日(通知が来たとき)
返す 決めた期限内に返信する 口コミが来てから数日以内
報告する ポリシー違反の口コミをGoogleに報告する 該当があったとき
活かす 口コミの内容を改善・発信に反映する 月1回

口コミはどこで確認・返信できる?

Googleビジネスプロフィールの管理画面は、お店のGoogleアカウントでログインした状態で、検索結果やGoogleマップのアプリから開けます。口コミの一覧から、返信・報告ができます。複数店舗をまとめて管理する画面も用意されています。

「Googleマップの口コミ」と「Googleビジネスプロフィールの口コミ」は同じものです。管理画面から返信すると、Googleマップ上に「オーナーからの返信」として公開されます。

口コミの通知を受け取る設定(見逃さない仕組み)

口コミ対応で一番多い失敗は、「気づかないうちに低評価がつき、何週間も放置されていた」というものです。まず通知を整えます。

通知の種類

Googleビジネスプロフィールでは、新しい口コミが投稿されたときに、登録したメールアドレスへの通知や、Googleマップアプリのプッシュ通知を受け取れます。管理画面の「通知」に相当する設定項目で、受け取る通知の種類を選びます。設定の場所や表記は変わることがあるので、ヘルプで確認してください。

通知が届かないときの確認点

  • 通知の設定がオフになっていないか
  • 通知先のメールアドレスが、普段見ていないアカウントになっていないか
  • 迷惑メールフォルダに振り分けられていないか
  • 複数のGoogleアカウントを持っていて、別のアカウントで管理していないか
  • 管理者権限が外れていないか(退職したスタッフのアカウントのみになっている等)

「通知が来ないから口コミがない」と思い込んでいるお店は少なくありません。月に1回は、管理画面を直接開いて口コミの一覧を確認する習慣をつけてください。

複数人で受け取る:管理者を追加する

オーナー1人のスマホにしか通知が来ない状態だと、休みの日や忙しい時期に対応が止まります。管理画面の「ユーザー」に相当する項目から、店長やスタッフを管理者として追加できます。権限には段階があり、すべてを操作できる「オーナー」と、日常の運用ができる「管理者」に分かれています。

退職者のアカウントは必ず削除してください。放置したプロフィールで起きるトラブルは「Googleビジネスプロフィールを放置するリスク」で解説しています。

返信ルールの決め方(担当・期限・トーン・エスカレーション)

通知が届くようになったら、次は「誰が、いつまでに、どう返すか」を決めます。ルールがないと、返信が特定の人に偏り、その人が忙しくなった途端に止まります。

担当と期限を決める

口コミの種類 一次対応 期限の目安 確認者
星4〜5・コメントあり 店長またはスタッフ 3日以内 なし
星のみ スタッフ 1週間以内(定型文で可) なし
星3以下・コメントあり 店長 翌営業日までに一次確認、返信は3日以内 オーナー
事実誤認・誹謗中傷・返金要求 オーナー 事実確認後に返信。返信前に必ず相談 オーナー(必要なら専門家)

期限は「返信を公開するまで」ではなく「一次確認するまで」を短くするのがコツです。低評価は、早く気づいて事実確認を始めることが、良い返信につながります。

トーンと名乗りを決める

返信の一人称(「当店」「私たち」「スタッフ一同」)、語尾、名乗り(「店長の〇〇です」と入れるか)をそろえておくと、誰が書いてもお店らしさが保てます。お店の雰囲気に合わせて、堅すぎず、くだけすぎない中間を選ぶのが無難です。

返信テンプレの作り方

テンプレは「丸ごとの文章」ではなく、「パーツ」で用意すると使いやすくなります。

  1. 呼びかけとお礼:「ご来店とご投稿をありがとうございます」
  2. 内容に触れる一文:ここだけは口コミごとに書く
  3. お店の一言:喜び/改善/考え
  4. 締め:「またのご来店をお待ちしております」

このパーツで、「高評価」「星のみ」「指摘がもっともな低評価」「事実誤認」「理不尽」の5種類を用意しておきます。状況別の例文は「Googleの口コミ返信の書き方と例文」にまとめているので、お店の言葉に置き換えて使ってください。

記録を残す

口コミをスプレッドシートなどで記録しておくと、月1回の振り返りが楽になります。項目は、日付・星・要旨・分類(褒め/指摘/要望/事実誤認)・担当・返信日・お店側の対応、の7つで十分です。

危険な口コミの見分け方と報告のしかた

すべての口コミに丁寧に返信する一方で、明らかに問題のある口コミは、返信とは別に「報告」の対応をとります。

報告の対象になりやすい口コミ

  • 来店の記録がなく、内容も具体性がない(なりすまし・スパムの疑い)
  • 別のお店の話をしている、お店のサービスと無関係な内容
  • 競合店や元従業員など、利害関係のある人による投稿と考えられるもの
  • 差別的な言葉、脅迫、著しい侮辱
  • スタッフの本名や連絡先など、個人情報を含むもの
  • 短期間に同じような内容が複数投稿されている

これらは、Googleのポリシーに照らして削除される可能性があります。ただし、削除の判断はGoogleが行い、低評価というだけでは削除されません。判断基準と報告の手順は「Googleの口コミは削除できる?」で詳しく解説しています。

報告する前にやること

  • スクリーンショットとURLを保存する(投稿者が編集・削除する可能性があるため)
  • 事実確認をする(予約記録、当日のスタッフへの聞き取り)
  • 報告と並行して、公開の返信も用意する(削除されなかった場合に備える)

お店側がやってはいけないこと

オーナーや従業員が自分のお店に口コミを書くこと、競合店に低評価を書くことは、利害の対立としてガイドライン違反になります。見返り付きの口コミ依頼も同様で、ステマ規制(景品表示法)に触れるおそれがあります。以上は一般論であり、法的助言ではありません。

口コミをホームページと改善に活かす

口コミは「対応するもの」で終わらせず、お店の資産として使います。月1回、記録した口コミを見返す「口コミ会議」を15分でも設けると、次の2つが手に入ります。

褒められた点を、お店の「強み」として発信する

口コミで繰り返し出てくる言葉は、お客様が感じている本当の強みです。「説明が丁寧」「子連れでも気楽」「駐車場が広い」といった言葉を、ホームページの紹介文やGoogleビジネスプロフィールの説明文・投稿に使ってください。お店が思っている強みと、お客様が感じている強みは、しばしば違います。

ホームページに口コミを載せるときは注意が必要です。Googleの口コミは投稿者の著作物であり、そのまま転載するには投稿者の許可を得るのが安全です。要約して自店の言葉で紹介する、Googleの口コミページへのリンクを置いて誘導する、といった方法もあります。

指摘は改善して「変えました」と伝える

指摘を分類し、「複数回出ている」「来店前の期待に関わる」「費用が小さい」ものから直します。直したら、返信や投稿、ホームページで「〇〇を改善しました」と伝えると、過去の低評価が信頼の材料に変わります。

複数店舗の場合

店舗ごとに担当を置き、ルールとテンプレは本部で共通化します。低評価のエスカレーション先だけは、本部の担当者に一本化しておくと対応がぶれません。まとめて管理する方法は「複数店舗のGoogleビジネスプロフィール管理」で解説しています。地域ごとの運用の考え方は「地域別ガイド」も参考にしてください。

よくある質問

口コミの通知はスマホで受け取れますか?

はい。Googleマップアプリの通知や、登録したメールアドレスへの通知で受け取れます。設定の場所や表記は変わることがあるので、管理画面の通知設定で確認してください。

返信はオーナー以外のスタッフがしても問題ありませんか?

問題ありません。管理者として追加したスタッフが返信できます。ただし、低評価や事実誤認への返信は、オーナーや店長が確認してから公開するルールにしておくと安心です。

口コミをホームページにそのまま載せてもいいですか?

口コミは投稿者の著作物なので、そのまま転載する場合は投稿者の許可を得るのが安全です。要約して紹介する、口コミページへのリンクを置く、といった方法も検討してください。法的助言ではないため、迷う場合は専門家に確認してください。

何か月も前の口コミに、今から返信しても意味はありますか?

あります。返信は書いた本人だけでなく、これから読む人に向けたものです。「遅くなりましたが」と一言添えて、順番に返信していってください。

まとめ

  • 口コミ管理は「気づく・返す・報告する・活かす」の4つ。担当・期限・テンプレを決めて回す
  • 通知はメールとアプリで受け取り、月1回は管理画面を直接確認する。管理者を複数人にする
  • 返信の期限は「一次確認」を短く。低評価はオーナー確認、事実誤認や返金要求は専門家相談も視野に
  • テンプレはパーツで作り、口コミ固有の一文を必ず入れる。記録はスプレッドシートで7項目
  • なりすまし・無関係・利害関係・嫌がらせ・個人情報は報告の対象。証拠を保存し、返信も用意する
  • 褒められた点はホームページと投稿に、指摘は改善して「変えました」と伝える
この記事を書いた人:坂部 幸成(さかべ ゆきなり)

株式会社Shamoji 代表/店舗向けホームページ制作「HARE PAGE 店舗」運営

Web制作・運営、広告運用代行、SEO・LLMOコンサルティング、AI活用支援を手がける 株式会社Shamoji(2022年設立)の代表。店舗向けホームページ制作・運用サービス「HARE PAGE 店舗」を企画・運営し、飲食店・美容室・サロン・整体院・不動産会社のサイト制作と地域検索の設計を担当しています。記事の内容は執筆時点の一般的な情報であり、各サービスの最新の仕様・料金は公式情報をご確認ください。