複数店舗のGoogleビジネスプロフィールは「1店舗1プロフィール」が原則

Googleビジネスプロフィール(Googleマップと検索に出るお店の情報枠)は、実店舗1か所につき1つ作るのがルールです。2店舗を1つのプロフィールにまとめることも、1店舗に複数のプロフィールを作ることも、ガイドライン違反になります。

店舗名の付け方

店名は看板どおりの正式名称にします。「〇〇 渋谷店」のように、実際に店舗名として使っている支店名は含めて構いません。一方で、看板にない地域名やキーワード(「〇〇 渋谷駅前 安い」など)を追加するのは違反です。

OKな例 NGな例
〇〇珈琲 渋谷店(看板・サイトも同じ表記) 〇〇珈琲 渋谷駅 カフェ ランチ
〇〇整骨院 本院/〇〇整骨院 駅前院 〇〇整骨院 渋谷 腰痛

同じ住所に複数の業態があるとき

同じビルの同じフロアで「美容室」と「ネイルサロン」を別ブランドで運営している場合などが該当します。業態が明確に分かれ、それぞれに独立した名前・電話・受付があるなら、別々のプロフィールを持てる場合があります。判断に迷うときは、Googleビジネスプロフィールのヘルプにある「部門」や「同じ場所にあるビジネス」の項目を確認してください。

複数店舗をまとめて登録する方法:ビジネスグループと一括アップロード

登録の入口は店舗数によって変わります。画面の名称や配置は変わることがあるので、大まかな流れとして読んでください。

会社共通のGoogleアカウントを1つ用意する

最初に決めるのは「どのアカウントで持つか」です。社長や店長の個人アカウントではなく、会社のメールアドレスで作ったアカウントをオーナーにします。パスワードと2段階認証の連絡先は、本部で管理します。

店舗数が少ないとき(数店舗まで)

会社アカウントで1店舗ずつ登録し、それぞれオーナー確認(ハガキ・電話・動画など)を行います。登録後、ビジネスプロフィールマネージャの画面で「ビジネスグループ」(画面によっては「ロケーショングループ」)を作り、各店舗をそのグループに入れます。グループ単位で管理者を追加できるので、本部スタッフの権限付与が一度で済みます。

1店舗ずつの登録とオーナー確認の流れは「Googleビジネスプロフィールの登録方法とオーナー確認」に詳しくまとめています。

店舗数が多いとき(目安10か所以上)

拠点が10か所以上ある場合は、スプレッドシートに店舗情報をまとめて一括でアップロードする方法と、オーナー確認をまとめて申請する「一括確認」の仕組みが用意されています。利用条件や手順は、Googleビジネスプロフィールのヘルプで確認してください。

すでに店長が個人アカウントで作ってしまった店舗があるとき

新しく作り直すと重複になります。既存のプロフィールに会社アカウントをオーナーとして追加してもらい、その後「メインのオーナー」を会社アカウントに移す流れが正解です。店長が退職済みで連絡がつかない場合は、Googleマップ上のそのお店の「ビジネスオーナーですか?」の導線から、オーナー権限をリクエストします。

管理者権限の付与:オーナーと管理者の違いと、安全な渡し方

Googleビジネスプロフィールのユーザーには、大きく「オーナー」と「管理者」があります。役割の違いを理解して、必要最小限の権限を渡すのが安全です。

役割 できること 誰に渡すか
メインのオーナー すべての操作。オーナーの追加・削除、所有権の移行、プロフィールの削除 会社アカウント(1つだけ)
オーナー メインのオーナーとほぼ同じ。ユーザーの追加・削除ができる 本部の責任者(必要な場合のみ)
管理者 情報の編集、写真・投稿、口コミ返信、パフォーマンスの閲覧。ユーザー管理はできない 店長、運用担当、外部業者

招待の流れ

  1. 会社アカウントで、プロフィール(またはビジネスグループ)の「ユーザー」の画面を開く
  2. 追加したい人のGoogleアカウントのメールアドレスを入力し、役割を選ぶ
  3. 相手に届く招待メールを承認してもらう
  4. 承認後、ユーザー一覧で役割を確認する

権限の運用ルール(推奨)

  • 店長・スタッフは「管理者」。オーナーは渡さない
  • 外部業者(MEO業者・制作会社)も「管理者」。オーナー権限は移さない
  • 退職・契約終了の当日に権限を削除する。退職者リストとセットで運用する
  • 半年に1回、ユーザー一覧を棚卸しし、知らないアカウントがないか確認する

外部業者に権限を渡すときの注意点は「MEO業者の選び方」でも触れています。

店舗ごとの情報統一(NAP)と、店舗別ページとの紐づけ

複数店舗で最も起きやすいのが「表記のばらつき」です。NAP(店名・住所・電話番号)の書き方が店舗や媒体でずれると、Googleが同じ会社の店舗だと認識しにくくなります。

統一する項目と、店舗ごとに変える項目

全店で統一する 店舗ごとに設定する
店名の書き方(ブランド名+半角スペース+支店名) 支店名
住所の書き方(都道府県から書く、ビル名・階数の有無、全角半角) 住所そのもの
メインカテゴリ、説明文の骨格 営業時間・定休日・特別営業時間
ロゴ、カバー写真の方針 外観・店内・スタッフの写真
属性の基本(支払い方法など) 駐車場・バリアフリーなど、店舗固有の属性
予約リンク先のルール 店舗ごとの予約ページ・電話番号

このルールを1枚のシートにまとめ、ホームページ・SNS・ポータルサイトの店舗情報にも同じ表記を使います。

ホームページのリンク先は「その店舗のページ」にする

プロフィールの「ウェブサイト」欄には、トップページではなく、その店舗専用のページのURLを入れます。店舗別ページには、住所・電話・営業時間・アクセス・その店のメニューや担当者を載せ、プロフィールと内容を一致させます。

店舗別ページのURLには、「?utm_source=google」のような目印をつけておきます。どの店舗のプロフィールから来たアクセスかを、アクセス解析で分けて見られるようになります。店舗別ページの作り方は「複数店舗のホームページの作り方」で解説しています。店舗ごとの地域名の使い分けは「地域別ガイド」も参考にしてください。

投稿・口コミ返信の分担ルール

複数店舗になると、「誰がやるか」が決まっていない作業は誰もやらなくなります。投稿と口コミ返信は、本部と店舗で役割を分けて回します。

投稿の分担

  • 本部が作る:全店共通のキャンペーン、季節メニュー、採用、年末年始の営業案内。テンプレートを配布し、各店が店舗名だけ差し替えて投稿する
  • 店舗が作る:その店の空き状況、スタッフ紹介、店舗限定メニュー、近隣の出来事
  • 頻度:本部発が月2本、店舗発が月2本で、各店に週1本の投稿が並ぶ形が無理のない目安

投稿の作り方とネタの割り振りは「Googleビジネスプロフィールの投稿の使い方」にまとめています。

口コミ返信の分担

  • 一次返信:店舗の管理者が48時間以内に返信する。通知メールが店長に届くよう設定する
  • 低評価・クレーム:本部に共有してから返信する。返信の型(お礼→お詫び→事実確認→改善→再来店のお願い)を全店共通で持つ
  • 月次:本部が全店の口コミ数・評価・未返信を一覧で確認する

月次チェック表(本部用)

項目 確認内容
情報 営業時間・特別営業時間が最新か。第三者からの編集提案が勝手に反映されていないか
写真 今月の追加枚数。古い写真の削除
投稿 各店の最終投稿日が2週間以内か
口コミ 未返信ゼロか。低評価の共有漏れがないか
ユーザー 退職者・契約終了業者の権限が残っていないか
数字 表示回数・通話・経路・ウェブサイトクリックの店舗別推移

よくある質問

2店舗目を出しました。1つのプロフィールに両方の住所を載せられますか?

できません。プロフィールは1店舗に1つが原則です。2店舗目を新しく登録し、ビジネスグループでまとめて管理してください。

店長が退職しました。プロフィールはどうなりますか?

店長が「管理者」なら、権限を削除するだけで済みます。店長の個人アカウントが「メインのオーナー」だった場合は、退職前に会社アカウントへ所有権を移してもらう必要があります。連絡がつかない場合は、Googleマップからオーナー権限をリクエストします。

外部のMEO業者に、オーナー権限を渡すよう言われました。

渡す必要はありません。作業に必要な権限は「管理者」で足ります。オーナー権限を求める業者は、契約終了後にプロフィールを返してもらえないリスクがあるため注意してください。

店舗ごとにホームページを分けるべきですか?

1つのホームページの中に店舗別ページを作る形で十分です。各プロフィールからは、その店舗のページにリンクします。ドメインを店舗ごとに分ける必要はありません。

まとめ

  • 複数店舗は「1店舗1プロフィール」。会社アカウントをメインのオーナーにし、ビジネスグループでまとめる
  • 店長・スタッフ・外部業者は「管理者」で足りる。オーナー権限は本部から出さない
  • 10か所以上なら、一括アップロード・一括確認の仕組みをヘルプで確認する
  • NAPの書き方をシートで統一し、ホームページ・SNS・ポータルにも同じ表記を使う
  • プロフィールのリンク先は店舗別ページ。内容をプロフィールと一致させる
  • 投稿は本部発と店舗発を分け、口コミは店舗が一次返信、低評価は本部と共有して返す
この記事を書いた人:坂部 幸成(さかべ ゆきなり)

株式会社Shamoji 代表/店舗向けホームページ制作「HARE PAGE 店舗」運営

Web制作・運営、広告運用代行、SEO・LLMOコンサルティング、AI活用支援を手がける 株式会社Shamoji(2022年設立)の代表。店舗向けホームページ制作・運用サービス「HARE PAGE 店舗」を企画・運営し、飲食店・美容室・サロン・整体院・不動産会社のサイト制作と地域検索の設計を担当しています。記事の内容は執筆時点の一般的な情報であり、各サービスの最新の仕様・料金は公式情報をご確認ください。