居酒屋の集客課題を「曜日×時間帯」で整理する
まず、空いている枠を書き出す
「集客が弱い」と一言で片づけず、いつ・どの席が空いているかを1週間分書き出します。多くの居酒屋で、課題は次のように分かれます。
| 枠 | よくある状態 | 来てほしい人 |
|---|---|---|
| 月〜木の早い時間(17〜19時) | ほぼ空席 | 仕事帰りの1〜2人、早い時間に軽く飲みたい人 |
| 月〜木の遅い時間(21時以降) | 波がある | 二軒目の人、シフト勤務の人 |
| 金・土 | 埋まるが回転が悪い | 予約客、グループ |
| 日・祝 | 家族連れか閑散 | 家族、早い時間の食事客 |
| 12月・3〜4月 | 宴会で満席 | 幹事(会社・サークル・PTA) |
| 1〜2月・夏 | 落ち込む | 常連、少人数 |
枠ごとに「来てほしい人」が違うので、施策も分けます。全部を一度にやろうとせず、一番痛い枠から手を付けてください。
客層は「何人で・何のために」で分ける
居酒屋のお客様は、人数と目的で探し方が変わります。1〜2人の仕事帰りは「近くで今すぐ」でGoogleマップを見ます。4〜6人のグループは「個室」「飲み放題」で比較し、団体の幹事は「貸切」「人数」「コース」で絞り込みます。誰に向けた情報かを分けて用意することが、この後の施策すべての前提です。
平日の空席を埋める施策
早い時間は「ちょい飲み」と「一人客」で埋める
17〜19時の空席には、「ちょい飲みセット(ドリンク1杯+小鉢2品)」のような、短時間で安く済む提案が効きます。ホームページとGoogleビジネスプロフィールに「17時オープン」「一人飲み歓迎」「カウンター席あり」と書いておくと、「〇〇駅 一人飲み」「〇〇 ちょい飲み」の検索で見つかりやすくなります。
一人客は、居心地が良ければ最も安定した常連になります。カウンターの写真、スタッフの雰囲気、「一人でも入りやすい」と分かる口コミへの返信を積み重ねてください。
平日限定の理由を作る
「平日限定コース」「月曜は日本酒が半額」「雨の日サービス」のように、平日に来る理由を一つ決めて、続けます。割引よりも、「平日しか出さない一品」のような希少性の方が常連には響きます。割引を使うときは、「通常価格」の根拠や期間の表示に景品表示法上の注意点があります(本記事は法的助言ではありません)。
「今日空いています」を届ける
平日の空席は、当日に知らせるのが一番効きます。Googleビジネスプロフィールの投稿、Instagramのストーリーズ、LINE公式アカウントの配信で「本日カウンター空いています」「19時から個室1室空きあり」と発信します。LINEは友だち全員に届くため、近隣の常連への当日案内に向いています。時間帯別の需要の拾い方は「飲食店の平日・アイドルタイムの集客方法」で詳しく解説しています。
近隣のオフィス・店舗に直接届ける
半径数百メートルの会社や店舗は、平日の最も近いお客様です。ランチ営業やテイクアウトをしているなら、その導線から夜の来店につなげます。名刺サイズの「平日ちょい飲みカード」を配る、近隣の店同士で紹介し合う、といった足で稼ぐ施策も、居酒屋では今も有効です。
宴会・団体客を「地域名×宴会・貸切・個室」の検索で取り込む
幹事は「条件」で探している
宴会の幹事は、お店の雰囲気より先に「人数が入るか」「個室か」「予算内か」「飲み放題があるか」を確認します。この条件が、検索で使う言葉そのものです。
| 検索の言葉 | 幹事が確認したいこと |
|---|---|
| 〇〇駅 宴会 | 人数の上限、コースの有無、駅からの距離 |
| 〇〇 貸切 | 貸切の最低人数・料金条件、時間 |
| 〇〇 個室 居酒屋 | 個室の数と定員、掘りごたつか椅子か |
| 〇〇 飲み放題 | 内容、時間、コースとの組み合わせ |
| 〇〇 歓送迎会/忘年会 | 季節の受け入れ、予約開始時期 |
| 〇〇 居酒屋 大人数 | 20人・30人など、具体的な人数の可否 |
幹事が知りたい情報チェックリスト
ホームページの「宴会・貸切」ページに、次の情報をすべて載せます。一つ抜けるたびに、幹事は電話で聞くか、別の店に流れます。
- 収容人数(着席・立食)、個室の数と定員、貸切の条件(最低人数・料金・時間)
- コースの内容と料金(税込か税別か)、飲み放題の内容と時間、延長の可否
- アレルギー・苦手食材への対応、子ども連れの可否
- 幹事特典(あれば)、予約の取り方(電話・ネット・LINE)、予約開始時期
- キャンセル規定(前日・当日の扱い)、支払い方法(カード・個別会計・請求書)
- 最寄り駅からの道順と写真、集合しやすい目印
Googleビジネスプロフィールでも「宴会対応」を示す
個室・座敷・大テーブルの写真を載せ、属性で「団体向け」など該当するものを設定します(用意されている属性はカテゴリによって異なります)。説明文にも「最大〇名の宴会・貸切対応」と書いておきます。11月と2月に「忘年会・歓送迎会のご予約受付中」を投稿すれば、地図経由で探す幹事にも届きます。飲食店のホームページ構成は「飲食店のホームページに必要なページ」を参考にしてください。
コース・飲み放題ページの作り方と、予約導線の設計
コース表は「比べやすさ」で作る
コースは3つ程度に絞り、表で並べます。「名前・品数・価格・飲み放題の有無・時間・対応人数」を横に並べると、幹事はスマホでも比較できます。各コースに料理の写真を1〜2枚付け、「宴会で一番選ばれているコース」を一つ明示すると、迷いが減ります。
| 項目 | 書き方の例 |
|---|---|
| コース名 | 「〇〇コース(全8品)」 |
| 価格 | 税込で明記。飲み放題込みか別かを書く |
| 時間 | 2時間制、延長の可否 |
| 人数 | 2名〜、または4名〜 |
| 備考 | 個室利用の条件、アレルギー対応 |
予約導線は「幹事が使いやすい順」に並べる
幹事は日中の仕事の合間に予約します。電話に出られない時間帯が多い居酒屋では、ネット予約とLINEでの受付を用意するだけで、取りこぼしが減ります。予約フォームには「日時・人数・コース・飲み放題・個室希望・アレルギー・幹事の連絡先」を入れ、確認の返信は当日中に行います。
「Googleで予約」など地図からの予約導線も、対応する予約システムを使えば表示できます。まずは、ホームページとGoogleビジネスプロフィールの予約リンクを同じ窓口に向けることから始めてください。
無断キャンセルへの備え
団体予約は、無断キャンセルの損失も大きくなります。前日のリマインド連絡、人数変更の締切、キャンセルポリシーの明記を予約時に伝えておきます。大人数の場合は事前決済や前金の相談も選択肢です。詳しくは「無断キャンセル対策」にまとめています。
常連を仕組みで増やし、ポータルと役割を分ける
常連づくりの4つの仕掛け
- ボトルキープ・キープ棚:名前がお店に残ると、来る理由になる
- LINEのショップカード:来店ごとにポイント。特典は「一品サービス」で原価を抑える
- 常連限定・平日限定の裏メニュー:口コミで広がりやすい
- スタッフの名前と顔:「〇〇さんいる?」と言われるお店は強い
宴会で来た人の中から常連を作るのも重要です。幹事にはお礼のメッセージと次回の案内を送り、参加者には会計時にショップカードやLINEの案内を渡します。
ポータル・地図・ホームページ・SNSの役割
| 媒体 | 役割 |
|---|---|
| 食べログ・ホットペッパーグルメなどのポータル | 比較される場所。クーポンで初回のきっかけを作る |
| Googleマップ | 「近くで今すぐ」の1〜2人客と、地図で探す幹事 |
| ホームページ | 宴会条件・コース・予約の「決め手」 |
| Instagram・LINE | 雰囲気の発信、当日の空席案内、常連への連絡 |
ポータルの掲載料や手数料は、プランや条件によって異なります。費用対効果の見方は「食べログ・ぐるなびの掲載料の仕組み」を参考にしてください。地域ごとの検索の傾向は「地域別ガイド」で確認できます。
よくある質問
居酒屋の平日集客で、最初に手を付けるべきことは?
17〜19時の早い時間に「一人飲み歓迎」「ちょい飲みセット」を用意し、Googleビジネスプロフィールとホームページに書くことです。当日の空席はLINEや投稿で知らせます。
宴会の予約を増やすには、何を載せればいいですか?
人数上限、個室の数と定員、貸切条件、コースと飲み放題の内容・料金・時間、キャンセル規定、支払い方法、駅からの道順です。幹事が電話で聞かずに済む状態が目標です。
ポータルサイトはやめてもいいですか?
比較される場所としての役割があるため、すぐにやめる必要はありません。Googleマップとホームページで宴会・平日の予約が安定してきたら、ポータルのプランを見直す順番がおすすめです。
団体予約の無断キャンセルはどう防げますか?
予約時にキャンセルポリシーを伝え、前日にリマインドの連絡を入れます。大人数の予約は人数変更の締切を決め、必要に応じて前金や事前決済を検討してください。
まとめ
- 居酒屋の集客は「曜日×時間帯」で空いている枠を書き出し、枠ごとに来てほしい人を決める
- 平日の早い時間は「ちょい飲み」「一人飲み歓迎」で埋め、当日の空席はLINEや投稿で知らせる
- 宴会は「地域名×宴会・貸切・個室」の検索に、幹事が知りたい条件をすべて載せて応える
- コース表は3つ程度に絞って比べやすくし、ネット予約・LINEで日中の予約を取りこぼさない
- 団体予約はキャンセルポリシーとリマインドで守る
- 常連はボトルキープ・ショップカード・裏メニューの仕組みで増やし、ポータルとは役割を分ける