なぜ営業時間の設定がこれほど重要なのか

「営業中」の表示で来店を決める人が多い

Googleマップでお店を探す人は、店名の近くに出る「営業中」「営業終了」「まもなく営業終了」の表示を見て、行くかどうかを決めます。開いているのに「営業終了」と出ていれば候補から外れ、閉まっているのに「営業中」と出ていれば無駄足を生みます。どちらもお店の側では気づきにくく、お客様だけが損をする形になります。

間違いが招く3つの損失

間違いの種類 起きること
開いているのに「営業終了」と表示 検索した人が候補から外す。電話も来ない
閉まっているのに「営業中」と表示 来店した人が無駄足になり、「行ったら閉まっていた」の低評価口コミが残る
長期休業を放置 第三者の「閉業している」報告が重なり、閉業扱いになることがある

とくに2つ目の低評価口コミは、営業時間を直した後も残り続けます。営業時間の1分の設定ミスが、数年残る星1の口コミになると考えると、優先度が分かりやすいと思います。

放置すると出る注意書き

営業時間の情報が長く確認されていない場合や、祝日の特別営業時間が未設定の場合、「営業時間が異なる可能性があります」「祝日の営業時間は異なる場合があります」といった注意書きが表示されることがあります。お客様にとっては「情報が信頼できない店」と見えるサインです。Googleから「営業時間を確認してください」というメールが届くこともあるので、届いたら管理画面で確認して確定します。

4つの設定の違いと使い分け

設定 いつ使う お客様側の見え方 注意点
通常営業時間 曜日ごとの基本の営業時間・定休日 「営業中」「営業終了」の判定に使われる 変更したら即日更新
特別営業時間 祝日、年末年始、臨時休業、イベントなど日付指定の変更 その日だけ表示が変わる 通常営業時間は書き換えない
一時休業 改装・長期休暇・災害など、数週間以上休むとき 「一時休業」のラベルが付く 再開したら解除を忘れない
閉業 店をたたむとき 「閉業」のラベルが付き、地図での扱いが変わる 休業に使ってはいけない

通常営業時間の入れ方(中休み・深夜・定休日)

管理画面の営業時間の項目で、曜日ごとに開店・閉店時刻を入れます(画面の表記は変わることがあります)。

  • 中休みがある:同じ曜日に時間帯を2つ登録します(例:11:00〜14:30 と 17:00〜22:00)
  • 深夜営業:閉店時刻に翌日の時刻を選びます(例:18:00〜翌2:00)。日付をまたいでも、開店した曜日の欄に入れます。登録画面で翌日扱いになっているか確認してください
  • 定休日:その曜日を「定休日」にします。「不定休」という設定はないため、基本の曜日を入れたうえで、休む日を特別営業時間で登録します
  • 完全予約制で決まった営業時間がない:営業時間を指定せずに「営業中」とする選択肢を使い、説明文に「完全予約制、受付時間〇時〜〇時」と書きます
  • 24時間営業:「24時間営業」を選びます

特別営業時間の入れ方(年末年始・祝日・臨時休業)

特別営業時間は、日付を指定して「その日は休み」または「その日だけ別の時間」を登録する機能です。年末年始のように複数日にわたる休みは、1日ずつ登録します。祝日はGoogleが候補の日付を出してくれることが多いので、「通常どおり営業」の場合でも確定しておくと、「祝日の営業時間は異なる場合があります」の注意書きが出にくくなります。

登録の目安は「休みが決まったらすぐ」、遅くとも1か月前です。来月の営業カレンダーを店に貼るタイミングと同じ日に、プロフィールにも入れる習慣にすると漏れません。当日の急な臨時休業(体調不良、設備の故障など)も、特別営業時間で当日を「休業」にすれば、その日の「営業中」表示を止められます。

一時休業と閉業の違い(間違えると危険)

一時休業は「今は休んでいるが再開する」、閉業は「もう営業しない」を意味します。改装や長期休暇で「閉業」を選んでしまうと、地図での扱いが大きく変わり、戻すのに手間がかかります。数日〜1週間程度の休みは特別営業時間で足り、それより長い改装や長期休暇は一時休業が向いています。一時休業中も、プロフィールの投稿やホームページで再開予定日を知らせておくと、閉業の誤報告を受けにくくなります。

移転の場合は、旧店舗を閉業にするのではなく、住所の変更で対応するのが基本です。同じお店として口コミや評価を引き継ぐためです。

その他の営業時間(テイクアウト・ラストオーダーなど)

カテゴリによっては、通常営業時間とは別に「テイクアウト」「デリバリー」「キッチン(料理の提供時間)」「ハッピーアワー」などの時間帯を登録できます。選べる種類はカテゴリで変わります。ラストオーダーの専用項目がない場合は、料理の提供時間の項目を使うか、説明文と投稿で「ラストオーダーは閉店30分前」と明記します。

年間カレンダーで先に入れる:季節ごとの設定リスト

営業時間のミスは「忘れたころ」に起きます。年に一度、次の表をもとに1年分の予定を入れてしまうのが最も楽です。

時期 やること
年始(1月) 年末年始の休みを解除し忘れていないか確認。1〜3月の祝日を登録
春(3〜5月) ゴールデンウィークの営業予定を4月上旬までに登録。新年度の営業時間変更があれば通常営業時間を更新
夏(7〜8月) お盆休みを7月中に登録。夏季の時短・延長営業があれば特別営業時間で
秋(9〜11月) 連休の営業予定を登録。年末年始の予定を11月中に決めて登録
年末(12月) 年末年始の休みが登録済みか再確認。休業中の再開日を投稿で告知
随時 臨時休業・貸切・研修日を、決まった時点で登録

閑散期や連休の集客と合わせて考えるなら、「閑散期の集客対策」も参考にしてください。

最終受付時間・最終入店時間の書き方

美容室や整体院のように「最終受付」が営業時間と異なるお店は、営業時間は看板どおりにし、「最終受付は閉店1時間前」を説明文の冒頭と予約ページに書きます。営業時間を最終受付時刻に合わせてしまうと、「営業終了」の表示が早まり、電話や来店の機会を減らします。

ホームページ・他媒体との整合

Googleは、ホームページや他のサイトに書かれた営業時間を読み取り、プロフィールの営業時間を更新することがあります。つまり、ホームページの営業時間が古いと、プロフィールを直しても古い情報で上書きされる可能性があるということです。

営業時間が載っている場所を棚卸しする

  • ホームページ(トップ、アクセスページ、フッター、店舗概要)
  • Googleビジネスプロフィール
  • ポータルサイト、予約サイト
  • SNSのプロフィール欄
  • 看板、店頭の営業案内、ショップカード、LINEのリッチメニュー

一度リストにしておき、変更のたびに上から順に更新します。ホームページのアクセスページの作り方は「店舗ホームページのアクセスページの作り方」で解説しています。

変更時の更新順序

  1. Googleビジネスプロフィールの通常営業時間を更新する
  2. 同じ日にホームページの営業時間を更新する
  3. ポータル・予約サイト・SNSを更新する
  4. 店頭の掲示を差し替える
  5. 1週間後、ログアウトしたスマホで自店を検索し、表示を確認する

プロフィールとホームページを同じ日に直すことが、Googleの自動更新による「戻り」を防ぐ最も簡単な方法です。

よくある間違いと直し方(チェックリスト)

  • 祝日の営業を通常営業時間で書き換えていた → 通常に戻し、特別営業時間で日付登録する
  • 中休みを「11:00〜22:00」と一続きで登録していた → 2つの時間帯に分ける
  • 深夜営業の閉店時刻が翌日扱いになっていなかった → 閉店を翌日の時刻として登録し直す
  • 改装休業に「閉業」を使っていた → 一時休業に変更し、再開日を投稿で告知する
  • 一時休業を解除し忘れていた → 営業状況を「営業中」に戻す
  • 最終受付時刻を営業時間にしていた → 営業時間は看板どおりにし、最終受付は説明文に書く
  • ホームページの営業時間が古いままだった → プロフィールと同じ内容に更新する
  • 「営業時間を確認してください」のメールを放置していた → 管理画面で確認して確定する

営業時間以外の放置リスクは「Googleビジネスプロフィールを放置するリスク」にまとめています。観光地の繁忙期など、地域ごとの休日の傾向は「地域別ガイド」も参考にしてください。

よくある質問

臨時休業は、当日に設定しても反映されますか?

特別営業時間で当日を「休業」にすると、通常は短時間で表示に反映されます。合わせて投稿やSNSでも告知しておくと、すでに向かっているお客様の無駄足を減らせます。

不定休のお店は、営業時間をどう設定すればよいですか?

基本の曜日パターンを通常営業時間として登録し、休む日が決まるたびに特別営業時間で「休業」を登録します。月初に1か月分をまとめて入れると漏れにくくなります。

「営業時間が異なる可能性があります」と表示されます。消せますか?

管理画面で営業時間を確認して確定し、祝日の特別営業時間を登録すると、表示されにくくなります。Googleからの確認メールが届いていれば、そこから確定する方法もあります。

移転するときは、閉業にして新しく作り直すべきですか?

基本は住所の変更で対応します。閉業にして作り直すと、口コミや評価を引き継げません。住所変更のあとに、再度のオーナー確認が必要になる場合があります。

まとめ

  • 営業時間は「通常」「特別」「一時休業」「閉業」の4つを使い分ける。祝日・年末年始は特別営業時間で日付登録
  • 間違った営業時間は、無駄足の低評価口コミや閉業扱いにつながる。設定は1分、影響は長期
  • 中休みは時間帯を2つ、深夜営業は翌日の時刻で登録。最終受付は説明文に書く
  • 長い休みは一時休業、閉業は店をたたむときだけ。移転は住所変更で対応する
  • 年に一度、年末年始・連休・お盆の予定を先に登録し、月初に翌月分を確認する
  • ホームページとプロフィールの営業時間は同じ日に更新し、Googleの自動更新による上書きを防ぐ
この記事を書いた人:坂部 幸成(さかべ ゆきなり)

株式会社Shamoji 代表/店舗向けホームページ制作「HARE PAGE 店舗」運営

Web制作・運営、広告運用代行、SEO・LLMOコンサルティング、AI活用支援を手がける 株式会社Shamoji(2022年設立)の代表。店舗向けホームページ制作・運用サービス「HARE PAGE 店舗」を企画・運営し、飲食店・美容室・サロン・整体院・不動産会社のサイト制作と地域検索の設計を担当しています。記事の内容は執筆時点の一般的な情報であり、各サービスの最新の仕様・料金は公式情報をご確認ください。